Jコミで『混血児リカ』が全巻無料公開されている件

漫画家の赤松健さんが運営されているサイト「Jコミ」凡天太郎さんの『混血児リカ』が全巻無料公開されているということを知りました。凡天太郎さんは、少女漫画家、劇画家という顔を持つと共に、彫り師として有名で和彫りの変革者としての顔を持っている方だそうです。

ぼくが凡天太郎さんの劇画作品に触れたのは、つい最近のことで、凡天劇画会から発行されている各種の復刻劇画で目にしたのが最初です。

代表作の1つである『混血児リカ』については、総集編みたいなものが単行本として出たことはあるみたいですが、作品全部が単行本化されたことはなく、当時、雑誌で目を通していたファンの方でも、その後はずっと目を通すことができなかった作品です。そんな作品が、すべて電子書籍化され、しかも、無料で公開されているというのは、本当に素晴らしいことです。しかも、修正などを掛けず、発表時とほとんど同じ状態で発行しているというのには感嘆してしまいます。

いろいろな事情から、簡単に触れることができなかった作品が、電子書籍化され、すぐにアクセスできるということで、電子書籍というものに対する可能性をすごく感じた一件でした。どちらかというと紙の本の方が、質感等も含めて好きですが、電子書籍も積極的に利用して行きたいと思います。特に、漫画や劇画については、電子書籍との親和性が高いのではないかなと感じています(文章だけの場合だとどうしてもまだ紙の方が読みやすく感じてしまいます。ここはデバイスの問題なのかもしれませんが・・・)。

ちなみに、『混血児リカ』は、新藤兼人さん脚本で3本映画化されています。そのうち最初の2本は、中平康さんが監督で、ぼくも中平康作品の特集上映で第1作目を観たことがあります。『混血児リカ』については、内容が非常に過激であることや、いわゆる差別的な表現も含むことから、単行本化も映画のソフト化(ちなみにアメリカではDVD化されています)もずっと行われていませんでした。また、中平康特集とかで、劇場で上映されたら嬉しいんですが~。