「4分33秒」

下の動画と記事をご覧ください。

http://vimeo.com/67018331#

http://news.livedoor.com/article/detail/7754052/

ここで紹介されている動画はジョン・ケージ(John Cage)という作曲家の「4分33秒」という楽曲のカバーの映像です。

 

 

4分33秒」(この曲の正式名称は、良くわからないのですが、この曲の初演が4分33秒で行われたため、通称「4分33秒」になったといわれています)は、第3楽章に分かれた曲なのですが、楽譜の指示がすべて「TACT」(休み)となっているという変わった楽曲です。演奏者は、楽器を持ったまま音を出さずに、聴衆の前で4分33秒沈黙するというのがこの楽曲の演奏スタイルとなります。これを街頭でカバーしてみせたのが、上の動画なわけですね。ケージの意図は、楽器を鳴らさずに、会場の音や雰囲気から生じる偶然性に耳を澄ませることにあったともいわれているみたいなので、この街頭での実演はある意味、作曲者の意思に沿ったカバーといえるのかもしれませんね。

 

ずっと沈黙するだけという「4分33秒」なのですが、この曲について、著作権侵害が問題となった事例があります。

 マイク・バット (Mike Batt)という作曲家が発表した「A One Minute Silence」と題する1分間、ずっと休符という楽曲が、「4分33秒」の権利をもつEdition Petersから著作権侵害を理由に訴えられたそうです。これについては、和解で決着しているようですが、マイク・バットは高額な和解金を支払ったとのことです。

 著作権法は、文芸、学術、美術、音楽等の具体的な表現を保護するものであり、単なるアイデアは著作権法での保護は受けないとされています。「4分33秒」のような“沈黙する”という楽曲は、果たして著作権法で保護される具体的表現といえるのか。アイデアにすぎないのか。

 なお、マイク・バットは、「A One Minute Silence」の作曲クレジットを "Batt / Cage"としていたそうです。作曲クレジットにわざわざケージの名前を入れたことで、「A One Minute Silence」が4分33秒」の翻案(ザックリいうと「改変」すること)なのだととらえられた可能性もあったのかもしれません。

和解の事案ということもあり、詳細は良くわからないのですが、著作権の視点から「4分33秒」のことを考えてみるのも面白いかもしれません。

 

とりあえず、人見知りの僕は、初対面の人と話が盛り上がらず、知らず知らずのうちに、4分33秒」を競演していることがある気がする!